ウサギって何色ですか?
幼稚園生の頃の“あのこと”は、
今でも忘れることはありません。
私の園では、生徒の作品を展示し、
親たちに公開する行事がありました。
その年は紙粘土でウサギの顔を作り、
牛乳ビンに、はめ込むものでした。
ビンに服をかぶせれば、ウサギ人形の完成。
その服というのが、今では考えられませんが、
幼稚園からの指示で、親の手作りだったのです。
公開当日は休日で、両親と一緒に幼稚園に出かけました。
私は母が作ってくれた服を、誇らしく思っていました。
今でも色や柄をはっきり覚えているほどです。
私のウサギもちゃんといて、うれしくなりました。
ところが家に帰ると、褒められるどころか、
思いがけないことを言われたのです。
「なんで、あんただけ緑なの?」
そう、私はウサギを、真緑に塗ったのです。
大好きな色なので、そんなことを言われるとは…。
怒られたわけではないのですが、ショックでした。
大人になってみると、親の気持ちもわかります。
他のウサギは大半がピンクで、あとは黄色がチラホラ。
私のだけ園児らしからぬ色。
不安になったのだと思います。
まともなウサギを作った子たちは
他の子と同じなら大丈夫、
ピンクなら大人は安心する、
ということを、すでに学んでいたのでしょう。
まわりの人と歩調を合わせることは、
協調性や団結力を生むといった、いい点もあります。
でもその風潮が強すぎると、同調圧力になりかねません。
クラスのみんなが手を挙げてるから、私も賛成しよう。
ママ友とのランチは、全員同じものを注文。
遅くまで働く営業所の同僚に気を使い、
フレックスタイム制を本社では使いづらい。
あまりにも窮屈ではありませんか。
空気を読むことに敏感になり、
周囲の顔色をうかがうことに疲れ、
みんなとのギャップに、
自分はズレているのではないか、
悩むこともあるでしょう。
今一度「自分はどうありたいか」を考え、
素直に自分を表現してみませんか。
自分らしくいられる場所も見つけてください。
ひとりの時間も楽しんでください。
そして、個性を認め合えるような、
個人が意見を言いやすいような、
そんな環境のなかで全員がのびのびできるように、
社会全体も変わっていくべきではないかと思います。
緑のウサギもかわいがってもらえるような、
そんな社会に…。

投稿者プロフィール

- くれたけ心理相談室(高崎支部)心理カウンセラー
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